"It Might As Well Be Spring"

4月になり、ソメイヨシノのシーズンも、今年はもう終わってしまいました。


コロナ禍からこっち、時が経つのは早いものですね。


色んな事が変わってしまいました。


世の中は、コロナ禍含めて、さらに不穏で不安な要素で、

気持ちが塞ぎがちです。


でも、音楽が手の内にある。

いちばん理解し合える家族がそばにいてくれている。

そういうことが有難い事なんだなあと、ほんとにつくづくとしみじみと感じています。


それから、連絡を取り合える、

気持ちを同じくする音楽の仲間がいてくれることも。



先月3月26日土曜日に、メイプルホールさんへ行って、

演奏させてもらい、録音してきた音源

「It Might As Well Be Spring」に、

最近、撮ったお写真を合わせて仕立てたミュージックムービーを、

Youtubeにupしました。



「It Might As Well Be Spring」についての想い出としては・・・。


わたしがまだボサノヴァをやり始めていない頃のことです。


当時、ボーカル教室に入ってみようと思って、探してみたところ、

ポップスかジャズシンガー向けばかりで、

とりあえず、そういうところに入ってみたけれども、

自分の歌に、ましてやジャズなどが、

やってみたところで、合っているとは、やってもやっても、

思えなくなるばかりでした。


ジャズボーカルって、味っていうか、良い意味でのアクのようなものを

わたしは持っていなかったし、

ノリをつかむというのも、いまいち。


歌って結局、学んだところで身に付くものではないんだな、というのが、

長年通い続けた結果、辿り着いた結論でした。



ボサノヴァは、ジャズボーカルと平行して、

リサさんとか大好きで聴いていたけれど、

ジャズボーカルはやっぱり自分には向いていないな、と、

なんとなく感じているのとは反比例であるように、

ふと耳に入ってくるボサノヴァでも、意識されるようになってゆき、

いい感じ~とても好みだ、と感じ続けていて、

自分の歌は、こっちのほうがしっくり合うんじゃないかな、と思えてました。



そんなときに、発売されたてで、手にしたアルバムが、

ローラ・フィジィという、女性ジャズシンガーですけど、

その人が出した「コルコヴァード」というボサノヴァ・アルバムでした。


ジャズボーカルの教室で、「コルコヴァード」を、わたしも歌ってみたかったんですね。



それはともかくとして、すごく素敵なアルバムだなと。

一聴惚れで、当時、ハマって、よく聴いていました。


彼女はハスキーな歌声ですけど、さらりとしていて、ボサノヴァに合っていて、

バックのオーケストラが、ボサノヴァのムード満点なアルバムです。



その中に収録されていて、ひときわ印象的だったのが、

この曲、「It Might As Well Be Spring」でした。

明るい曲調で、テンポも良く、弾むような春の気配がするような曲で、

すぐに好きになりました。


いつかきっと自分も歌ってみたい、と思っていました。



そしていま、

演奏としてまがりなりにもカタチに出来て、

この曲に合わせられる、季節感を感じさせる素敵に撮れたお写真たちと、

こうして組み合わせて、さらにカタチに作り上げることが出来ました。



自分なりの達成感と、ささやかな幸福感を大事にして、

日々を送り続けることが出来ますように、と願っています。



Rei Tateishi info.

ボサノヴァ弾き語りすと 立石レイ のサイトです。